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会社による発明の構想と専利出願に係る資源の提供は、 従業員の研究成果が職務上の発明に属すことを証明できるとは限らない



従業員が職務上完成した発明について、その特許出願権及び特許権は原則として使用者に帰属するが、契約に別段の約定がある場合は、その約定に従う(「専利法」(※日本の特許法、実用新案法、意匠法を統合したものに相当)第7条第1項)。従業員が在職期間中に完成した研究開発成果としての特許権の帰属に疑義が生じたときは、まず、当該研究開発成果が「職務上の発明」に属しているか否か、及び双方が契約で特別な取決めをしているか否かを見極めなければならない。
知的財産裁判所は20131114日に作成した102年(西暦2013年)度民専上字第20号判決のなかで、「職務上の発明」の認定について具体的な見解を示している。当該案件の経緯は次のとおりである。乙は甲社の「総経理」(※取締役会に任命され、会社業務の執行に責任をもって行う)職に就いており、甲乙双方は契約で、乙が甲社のリソースを使用して研究開発を行った場合、研究開発の成果は双方が共有する旨取り決めていた。乙の在職期間中、甲社の責任者は乙に対し新しい物品を開発するよう指示し、そのためのアイディア、写真及び意見を提供した。その後、乙は、新しい物品の研究開発のアイディアを提出し、甲社の人材や費用を利用して図面、模型、金型を作成し、最終的に、この研究開発成果に基づいて、自らを実用新案考案者として、単独で実用新案Y(以下「係争専利」)を登録出願し、その費用はすべて甲社が支払った。甲社は、「係争専利は職務上の発明であり、甲社が所有するものである。たとえ職務上の発明でなくても、双方の契約により、双方が共有すべきものである」と主張した。
甲社は何人かの証人を立て、係争専利の研究開発プロセスは決して乙が独立して創作、完成したものではないことを証明しようとした。しかし、知的財産裁判所は102年(西暦2013年)度民専上字第20号判決のなかで、乙の主張を採用し、「甲社の責任者が構想を提供する行為は、会社業務を進めるうえでの必要から行われたものにすぎず、決して専利の研究開発に必要な情報を提供したわけではない。ましてや、甲社が提供した構想及び資料は、自然法則又は単なるアイディア又は提案にすぎず、決して専利に必要な技術手段ではない。このほか、甲社のエンジニアは専利明細書の図面作成に協力したものの、当該図面も専利出願行政手続きに必要な書類にすぎず、研究開発プロセスには属さない。また、甲社の従業員が模型及び金型の作成に協力する行為も、生産製造工程にすぎず、いずれも専利に係る創作の研究開発とは無関係である」と判示した。知的財産裁判所はこの見解に基づいて、係争専利が職務上完成した発明であることを否定した。
甲社は、「双方は乙が甲のリソースを利用して完成した研究開発成果を共有することに合意した」と主張したが、かかる主張について知的財産裁判所は、「契約中の『研究開発成果の共有』という文言は、決して係争専利権共有の合意と同意というわけではない」と認め、乙が自らの名義で専利出願した過程において甲社が異議申立て等を全く行わなかったことを理由に、甲社の主張を採用しなかった。
その後、本案は最高裁判所に上告され、最高裁判所は2014717日に103年(西暦2014年)度台上字第1479号判決で原審判決を破棄して高裁に差し戻した。最高裁判所は、「双方が契約において明示している以上、乙が甲社のリソースを使用して研究開発を行ったのであれば、研究開発成果は双方で共有しなければならないところ、原審は「この文言は双方が『係争専利権共有』に合意したことを意味するものではない」との契約の解釈を行った。これは常識に反する」と判示した。さらに、最高裁判所は一歩踏み込んで、「甲が専利出願費用を支払い、開発構想を提示し、図面を作成し、図面作成期間においては、乙と確認及び口頭による意思疎通を図り、製造及び金型作成などについての交渉に参与していた以上、甲が『係争専利は双方が共有する』と主張することに、検討の余地がないとは言えない」と指摘した。ただし、「係争専利の技術内容は、『職務上の発明』に属さない」という知的財産裁判所の判断については、最高裁判所も異なる意見を示さなかった。
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